岩崎弥太郎の名言 Archive

[原文]
小事にあくせくするものは大事ならず。
ひとたび着手せし事業は必ず成功を期せ。
決して投機的な事業を企てるなかれ。
国家的観念を持って全ての事業に当たれ。

岩崎弥太郎

[豆知識]
三菱の「スリーダイヤのマーク」は、岩崎家の家紋「三階菱」と土佐藩藩主だった山内家の家紋「三つ葉柏」とをあわせたものだそうです。ちなみに岩崎家は甲斐武田の末裔で、その為、家紋も武田菱に由来する「三階菱」です。

[原文]
機会は魚群と同じだ。
はまったからといって
網を作ろうとするのでは間に合わぬ。

岩崎弥太郎

[豆知識]
小説やドラマ、漫画などのフィクションでは、幼少より岩崎弥太郎と坂本龍馬が友人や知り合いである設定が多いのですが、史実として竜馬と弥太郎の繋がりが残っているのは、龍馬の亀山社中が土佐藩営事業の土佐商会と合併し、海援隊が結成されて以降です。弥太郎は土佐商会主任でしたが、海援隊結成後は経理を担当しました。龍馬と交流があった様子を日記に記しています。

また、同じ土佐藩出身といえ、龍馬の育った高知市上町と弥太郎の育った安芸市は50kmも離れています。現在ならばともかく、当時の交通事情ではとても頻繁には逢えません。幼少期よりの友人という訳ではないようです。

[原文]
自信は成事の秘訣であるが、空想は敗事の源泉である。
故に事業は必成を期し得るものを選び、
一旦始めたならば百難に撓(たわ)まず勇往邁進して、
必ずこれを大成しなければならぬ。

岩崎弥太郎

[メモ]
岩崎家は地下浪人（じげろうにん　郷士株を金銭で他に譲った者）で、土佐藩の士分制度では最下層の身分でした。岩崎弥太郎は極貧の中、猛勉強をすることで才能を認められ、土佐随一の学者で藩の大目付であった吉田東洋の少林塾門下生となります。その後も身分ではなく実力を重視する吉田東洋の引き立てにより、土佐藩で異例の出世をしていきます。